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■〜中国語試験合格への道〜
「やったことがある」→「苦しんだ、発見した」
→「考えた」→「試験で出た」→合格
こんなことがありました。
某メーカーで産業通訳・翻訳者として仕事をしていた時、大型設備設置の契約書を日本語に訳しました。通訳翻訳はそれまでもぼちぼちやっていたのですが、メーカーでの本格的な通訳・翻訳は初めてで、契約書も初めてだったためとても緊張し、いろいろな資料を見ながら、辞書をひきひき、周りの日本人職員の方に、業界では通常どのように言うのか日本語を聞いたりして、なんとかかんとか上の方に提出できる形にまとめました。日本語で読んでも難しい契約書、中国語からの翻訳はさらに難しいと改めて自分の語学力の不足を認識したのです。
その後、ある年の中国語検定の1級の試験に、なんと、その契約書の文面とほとんど同じ内容が中日訳の問題として出題されました。当時、苦労して苦労して訳した内容なので、かなり時間がたっていましたが、無意識のうちに記憶が残っていたのです。「ああ、これやったことがある」そう思いながら、回答しました。
そして、この回の中国語検定1級は見事合格。でも、偶然だと思っていました。
しかし、「歴史は繰り返す」ではないのですが、通訳ガイド試験で全く同じ現象が起きたのです。
何回目かの挑戦で試験を受けました。そうしたら、見たことがある、あるいは似たような文章を訳したことがある、という問題がいっぱいあったのです。「外国人旅行客にとって食は旅の楽しみの一つである」という文章は、この年の春先に関与したあるホテルのパンフレットの内容にそっくりでした。その中国語が非常に美しく文学的で、私にはそんな芸当はできない、と感心していたのですが、その中の「郷土料理をお楽しみいただけます」という文章を応用できました。そのほかも「ダイオキシン」「遺伝子工学」はスクールの通訳クラスの教材に出てきてさんざん耳にしていたし、「インシュリン」はこれまた、この冬に訳した糖尿病に関する翻訳で何度も出てきた単語で、中日訳だったにもかかわらず、自然に覚えてしまいました。
今回の結果はまだ出ていないのですが、中国語検定1級や通訳ガイド試験など、難関と言われる試験は、それまでの勉強の成果が一気に出て来たときに合格するものなのではないでしょうか。「こんな単語、知らない」というのは論外ですが、「あー、これどこかで見たことがあるけど、覚えていない」というのも、合格には至らないと思います。記憶に刷り込まれるくらい感動を伴って覚えた内容は、血となり、肉となって、いつか開花しますが、いいかげんに無理やり単に暗記だけして、何日もしないうちに忘れてしまったもの、つまり感動を伴わない暗記は、実力として発揮することできないのです。
合否結果が出る前にこんなことを言うのも何ですが、中国語検定の例は、確か。中国語を勉強する、あるいは試験対策の、参考まで。
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